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十月五日は達磨さんのご命日 |
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十月五日は達磨大師のご命日。起こりあがり小法師のユーモラスな姿で我々になじみの深い達磨さんは、インドから中国へと禅を伝えたお坊さんで、我々は、禅宗の初めてのお坊さんという尊敬の念を込めて初祖とお呼びします。
「葦の葉に乗り揚子江を渡った。」「九年も坐禅した。」「亡くなって後に棺から抜け出してインドに帰った。」など常識離れした逸話の多い達磨さんですが、「二入四行論」「破相論」などを著作した実在の人物であります。その主著である「二入四行論」は、修行の具体的法を記したものです。二入とは理入と行入の二つで、理入は凡人も聖者もすべて平等な仏の心をもっていると信じることで、行入はその仏の心に達するための方法です。
その方法の一つが、見返りを求めることの無い清らかな心で布施行を実践することであります。布施というと寺や僧侶に施与する金品と思いがちですが、達磨さんの勧める布施行とはもっと大きな意味のもので、「やさしいことばをかけること」「人と協力すること」なども含まれます。
「すべての人の可能性を信じ、他に奉仕することを自らの修行とする。」達磨さんは千年以上も前の人ですが、あたかも今日の社会に対するメッセージのようではありませんか。 |
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塩釜中央幼稚園 園長 千坂成也 |
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