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和顔愛語(わげんあいご) |
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「いらっしゃいませ。」「ご注文の方よろしかったでしょうか?」(何故「の方」が必要なのだろう?)「ただいま○○キャンペーン実施中ですが!」コンビニ、ファミレス、タガジャス、リフジャス。何処へ行っても私たちの身の回りにはマニュアル通りの接客言葉が溢れています。相手の年齢、性別など、まるでお構いなく、ただマニュアル通り言葉を繰り返す店員さん。相手によって言葉を変えるのは差別よ!というイデオロギーなどあるわけも無く、「いらっしゃいませ。」「ご注文の方はよろしかったでしょうか?」ただひたすらに繰り返すのは「話をするロボット」同様であります。長い封建時代の中で文化を築き上げてきた我々日本人は、他に依存することが癖になっているようで、「主体性をもって事を行う。」ということが苦手な民族なのかもしれません。マニュアル無しには何も事が運ばないのもまた現実でありましょう。
しかし、中には型通りの言葉でも、心が込められた温かい「ことだま」となって私たちの心に響くものもあります。ですからマニュアル言葉自体が悪いのではなく、結局は言葉を操る人間が、心で話をしているか否かが問題なのです。
和顔愛語とは心から相手を思いやって和やかな表情と優しい言葉で接することです。表面上の和やかさや優しさが氾濫する社会だけに、自らを律して心を込めた本物の和顔愛語を実践したいものです。 |
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塩釜中央幼稚園 園長 千坂成也 |
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