一学期も終わりを迎えようとしています。新入園児の皆さんもすっかり園生活に慣れたようです。入園当初は、保育者から「してもらうこと」の多かった子供も、今では自分の使っている玩具を貸してあげたり、保育者に花束をプレゼントする等、「与える喜び」を感じるようになりました。又、涙ぐんでいるお友達にそっとハンカチを差し出したり、さりげなく助けてあげたり、昨日まで自分がしてもらって嬉しかった事を自分からします。
幼稚園では、「当番活動」等、皆のために奉仕する場面が設けられています。日頃の保育者の姿を見て自分もしてみようとする訳ですが、色々な事が出来るようになった喜びと同時に「ありがとう」と応えてもらう喜びを子供達なりに感じとるようです。
「あなたが嬉しいとき、私が嬉しい」と感じるようになったのです。この思いやりの心こそが仏教の大切な実践の一つです。
「布施」本来は、良い知恵を貸したり、友達に物をあげたり、親切にする事、励ますこと、思いをよせることを意味しています。
「十分な愛情をかけられたものは愛する事を知る」と言いますが、保育者や両親からの心のこもった言葉掛け、じっくり話を聞いてあげる姿勢が幼児の「布施奉仕」の心を育みます。
又、保育者自身も他人から言われ促されてではなく、自ら進んで行う態度を大切にしていきたいと思います。子供達に沢山愛情を込めて接していきたいと思います。
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