この夏の大きな話題といえば、やはり北京オリンピックでの日本人選手の活躍でしょう。今回のオリンピックでは、水泳の北島選手のように金メダルを熱望され、事実金メダルを獲得した選手もいますが、女子ソフトボールやフェンシング等、あまりメディアが取り上げなかったチームや選手が輝かしい成績を上げた事が目立ったオリンピックであったと思います。
今回のメダル獲得者の多くがインタビューの中で、家族やコーチなど身の回りで競技生活を支えてくれた方々に感謝の言葉を述べた選手が数多くいたことは、殺伐とした報道が多い昨今、久しぶりに接した清々しいニュースでありました。年々競技のレベルが高まる中で、年少期から専門的な競技に取り組むことが、近年は成功の鍵となっているようです。そういう意味でも、それぞれの競技に出会うきっかけを作り、競技生活をサポートしてくれた親や家族は、我々が想像する以上に、選手にとって大切な拠り所となるのでしょう。さらには周りの人々や、自分を存在せしめている天然自然への感謝というものは、大きな目標を成し遂げる上で不可欠なものであると、今回のオリンピックを見て、改めて感じました。
さて、実は私も若いときはあるスポーツに夢中になって取り組んでいました。パワーリフティングとボディビルがそれで、ちょっとした自慢になってしまいますが、私はそこそこ良い選手で高校時代には全日本高校生パワーリフティング選手権で2年連続優勝!ボディビルでは宮城県の大会で優勝。東北2位の成績を残しています。自慢ついでに言うと高校時代に作った高校日本記録は未だに破られていません。(以上で自慢は終了!です。)特定のスポーツでは上記のようにかなりイケていた私も実はかなりの運動音痴。中でも球技は大の苦手で、劣等感を抱くほどでした。背の小さかった私にとって体育のバスケットボールは悪夢の時間。頭の上で行き交うボールをただ見上げつつ突進するのみ・・・でありました。そんな自分に勇気や希望を与えてくれたのが、背が小さくて脚が短い者が有利という稀有なるスポーツ=パワーリフティングだったのです。この競技によって得た経験は、僧侶としての修行以上に自分にとって大切なものだと今でも感じています。
何か真剣になって打ち込めるものに出会うことは、人生を豊かに生きる上で、もっとも大きな宝となるものだと思います。幼稚園の活動を通じ、園児の皆さんが様々なものに興味を持ち、ものごとに一所懸命に取り組む心が育まれることがあれば、園長としてこれに勝る喜びはありません。
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