私たちが生活をしている現代は、食べ物や衣服・娯楽等、あらゆる物を求めれば購入し、不自由なく手に入れることができる世の中です。

　 ですが、江戸時代等の昔はそうはいきません。欲しい物を欲しい時にいつでもコンビニやスーパーでは買えないので、薬や食べ物など様々な物はきっと大変な苦労をして手に入れてきたことでしょう。

　 さて、仏教の言葉には、報恩感謝という言葉があります。これは、自分も何かの為に頑張り、また、誰かの頑張りによって自分も生かされているというものです。それは人間にたいしてのみ当てはまる事ではなく、自然に対しても言えることです。

　 よく、「20歳になったからもう大人、誰にも頼らず自立をして一人で生きていく」というような言葉を耳にします。ですが、それはどうでしょう。その言葉の通りにいくと、まるで「自分一人で生きていく」というように聞こえます。もちろん、この言葉は両親に迷惑をかけずにという意味での言葉だとは思いますが、人は一人では生きていけないものです。時には誰かに頼ったり、頼られるからこそ「ありがとう」の気持ちが生まれ人間関係が深まるのだと思います。

　 別の視点で報恩感謝について考えてみますと、「いただきます」の挨拶や「ありがとうございます」の言葉には、報恩をしたことに感謝をするという意味があります。私達が知り得ぬどこかで働いている方に感謝の気持ちを持つ事で人との繋がりを大切にしていきたいものです。

　 そして、先人方が築き上げてきた多くの知恵・技術を無駄にせず、私達もまた未来の子供達の為にできることを率先して行なっていくべきなのだと思います。