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おさなご 11月号 平成23年12月更新

お釈迦様のお悟り

 

 12月8日は成道会。お釈迦様がお悟りになられた日です。北インドから現在のネパールの辺りを統治していた釈迦族の王子として誕生したお釈迦様は生後7日目に実母を失い、母マーヤ妃の姉妹であったマハー・プラジャパティーという方に大切に育てられましたが、いつしか自分自身の人生に悩み、死の恐怖に打ちひしがれて、29歳の時に城を離れて修行者となりました。

  先ず手始めにインドの伝統的な瞑想を習得したお釈迦様でありましたが、瞑想だけでは本当の安心を得ることは出来ないと思い、次に自らの肉体を虐める行に取り組みました。代表的な苦行は断食で、大豆一粒から徐々に、小豆一粒、芥子一粒という風に一日に食べる量を減らし、さらには呼吸を止めるという荒行まで行いました。しかし、お釈迦様は悟りを得るどころか、生死をさまようほど衰弱してしまうのです。

  そこで、お釈迦様は苦行を捨て、乳粥を食し体力を回復し、後に菩提樹と呼ばれることとなったピッパラ樹の下にやわらかい草を敷いて、その上に坐禅し見事に悟りを開かれました。

  お釈迦様は縁起を悟ったと言われます。縁起というのは、今日日常で用いるところの縁起とは若干ニュアンスが異なり、「ものごとが生じるところには必ず原因がある。」という事です。当たり前じゃないか!と思われるかもしれませんが、実にものごとの原因に目を背け右往左往するのが、私達の人生であります。お釈迦様の教えは、「現実をよく気を付けて観察し、苦の原因を分析し、これを除きなさい。そして命というものはいつ何時終わるかしれないのだから、油断せず精進しなさい。」という事に尽きるのだと思います。


  当園のお遊戯会には「お釈迦様成道会」という言葉が付いています。お遊戯会に向けての練習の過程で園児の皆さんが努力の大切さや「成し遂げる」ことの喜びを学んで欲しいと思います。



 
園長 千坂成也 合掌
 
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