冬の寒苦を経た梅の梢に、花がほころんでいます。
春は1年のスタート、保護者の方々におかれましては、お子様のご進級、そしてご入園に喜び多い日々をお過ごしの事と存じます。また、初めてお子様を社会に送り出す新入園児の保護者の方々に在られては、喜びの中にも幾ばくかのご不安をお持ちの事とも拝察致します。
幼いお子様でも、当然ながらそれぞれに個性というものを持っています。ですから、ご自宅での活発な様子が、そのまま幼稚園でも繰り広げられるかというと、決してそうではありません。保護者の方々が予想に反して、通園を拒んだりする事もございますが、是非、園児を励まし、お子様を送り出して頂きますようご協力ください。
さて、塩釜中央幼稚園は仏教の教えを根幹とする園です。仏教の根幹とは自分自身を理解する事と、相手を思いやる慈悲心であろうかと存じます。自分自身を理解するということは、一生の目的とすべきものであり、これを園児に課すということではありません。ここでは保護者の皆さんが多くの園児の中にあって、皆さん自身のお子様の個性が如何に発揮されるのかを、良くご理解頂きたいと思います。
次に慈悲とは最大の友情を意味する「マイトレーヤ」というインドのサンスクリット語と、うめき声を意味する「カルナー」という言葉が訳されたものです。即ち世間の悲しみや苦しみのうめき声に心から最大の友情をもって接するのが慈悲の概念です。園児の皆さんは、様々な行事を通じ目標に向かって努力する事の面白さ、友人と共に物事を行う喜びを学ぶ事と思います。その中で、幼い胸にこの慈悲の心が育まれる事を念願します。
保護者の方々におかれましては当園の保育活動に対し、何卒ご理解ご支援を賜りますようお願い申し上げます。
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