もうすぐ皆が楽しみにしている夏休みがやって来ます。今回は夏にかかり易い感染症について、又、対処の仕方について紹介します。
◎手足口病
症状…
手、足、口に(子どもの場合は肘、膝、お尻にも)米粒ほどの水疱性の発疹ができます。発疹は水疱状で、やがて破れて潰瘍になり、痛痒くなってきます。口の中にできると、痛みで食事が困難になり、脱水症状をおこすことがあります。発熱や下痢、嘔吐をともなうことも。嘔吐や頭痛が続く場合、心筋炎や髄膜炎を合併していることもあります。
原因
●エンテロウイルスなどの腸管ウイルスやコクサッキーウイルスなどの感染。複数のウイルスがあるので、一度かかったら大丈夫という病気ではありません。感染経路は、風邪と同じように鼻汁・唾液などからの感染です。また、便からも感染しますので、お子さんの手をよく洗うことも大切ですのでお母様は気をつけてあげてください。
対処法
●比較的軽い病気ですので、自然に治ります。しかし、口の中の痛みや発熱が強い場合は症状を緩和する対症療法をおこないます。口腔内の痛みのために食事が困難な場合は脱水症状を起こしやすい状態にありますので、刺激が少なくのどごしの良い食事内容にし、また水分補給を十分におこないます。
◎溶連菌感染症
症状…
急な発熱(38〜40度前後)と頭痛、のどの痛み、食欲不振、吐き気など、風邪のような初期症状があります。やがてのどが非常に赤くなり、舌の表面にブツブツの赤みができることが多く(いちご舌)、口の中も真っ赤になります。また扁桃腺や首のリンパ節が腫れたり、扁桃腺に白〜黄色がかった膜ができることがあります。他におう吐、腹痛、筋肉痛、関節痛、首のリンパ節が腫れて痛むことも。発症後1〜2日すると、かゆみをともなう小さな発疹が全身にあらわれます。
原因
●A群β溶血性連鎖球菌が原因の溶連菌感染症です。A群β溶血性連鎖球菌という細菌が、くしゃみやせきを介して感染しておこります。
対処法
●抗生物質を服用します。完全に除く前に服用をやめてしまい再発することが多く、中耳炎・気管支炎・リンパ節炎・副鼻腔炎、急性腎炎、リウマチ熱を合併する危険度が高くなります。医師の指示通りの治療を最後まで続けることが大切です。
正しい対処法を知り、楽しい夏休みを過ごしましょう!
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