和という文字は禾と口に分けることが出来ます。ここでの禾は軍の門を表す象形文字、口は盟約書などを乗せる器を意味します。つまり和という文字、もともとは軍門の前で和平の契を結ぶことを表しています。
現今の和という文字のイメージは文字通りやわらかなものでありますが、戦の講和というと何かしら勇ましいものを感じます。
仏教でいう和とは和合僧というように、同じ目標を持つ修行者同士が切磋琢磨してお互いを鍛え合うということですが、何よりもその根本の「和」とは、自身の心が良く調和させることにあります。
人間ですからときに迷い、怒り、悲しむこともあるでしょうし、ときには喜びのあまり有頂天となって足下を見失うこともあるかと思います。自分の心がよく調和されたときが人間の一番の幸福だということを忘れてはなりません。
このところ我が子を殺めてしまうという凄惨な事件を耳にすることがあります。我が子は誰よりも愛おしいというのが人間として当然の感情の筈なのですが、何かしらに追い詰められると自分が自分で無くなってしまうということが人間にはあります。当幼稚園の保護者の方々には杞憂の事かもしれませんが、心に窮屈なものを感じたらふぅうっと息を出来るだけ吐ききって、身体の力を抜いてみてください。少しは楽になれるかもしれませんよ。
|