今月の保育のねらいは布施奉仕です。布施とは、相手の為になる事なら、何でも施す、提供すること。物だけでなく、労力、励ましなども含まれます。奉仕とは、見返りを期待しないで尽くすことです。この二つに共通する大切な事は、自発的行為である事です。

　進級・入園したばかりの頃と比べると園生活の中でも、子供達がお友達に親切にしている姿が多く見られるようになりました。子供達は、お当番活動や先生のお手伝いをする事が大好きです。お当番活動では、堂々と皆の前に立って得意そうに、嬉しそうに名前を発表します。自覚と責任に溢れた顔をします。ちょっと困った顔で「手伝ってくれる？」とお手伝いを頼むと、喜んでしてくれます。「ありがとう。助かった。」の一言に満面の笑顔を返してくれます。

　このように、子供達は常に毎日の生活の中で、「こんな事をしたい。あんな事をしてあげたい」という思いやりを沢山持っています。「してあげたのに」「してもらったから」という気持ちからではなく、「相手が喜んでくれるのが嬉しいから」「喜ぶ顔に出会うと幸せな気持ちになれるから」という気持ちから布施奉仕させていただくという心が生まれるのだと思います。

　しかし、これらを強要する事は出来ません。優しくの心を持って常に子供達と関わる事が、この心を伝える事が出来るものだと思います。

　これからも、一人ひとりの良い行いや姿を認め、子供達にとって良い経験を重ねられるよう、愛情を持って保育に望みたいと思います。