8月はお盆という国内最大の仏教行事があります。ご先祖様が我々の世界に戻って来ると信じられているお盆。家の仏壇前に特別にお供えをしてご先祖様をお迎えします。あれれ!不思議?ご先祖様が家に帰って来るのに何故にお墓参りするのだろう…。地域によってはお墓にご先祖様を迎えに行くという明確な目的のもとに墓参する場合もあるようです。何れにせよ先ずはご先祖に感謝ですね!
お盆は「逆さまに吊るされたような苦しみ」を意味するウランバナというサンスクリット語の音写、「盂蘭盆」を大胆に省略した言葉です。お釈迦様の高弟目連さんが、死後に餓鬼道という食事が口に入らぬ世界に生まれ変わりウランバナの苦しみを味わう母親を救う為に、お釈迦様の薦めで始めた法要が盂蘭盆会と呼ばれます。具体的には7月16日に3ヶ月の特別な行を修めた僧侶達に食事を振る舞い、恵まれぬ人にも奉仕して母に功徳を巡らしたのです。これにより母が救われ、喜び踊ったのが盆踊りの嚆矢とか!
目連さんの母は自分の家族にはとても優しかったものの、他人にはとても冷淡であったことから餓鬼界に生まれ変わったとのこと。思うに、お盆はご先祖様をお迎えすると同時に広く世の中の安寧を祈ったり、自分が生かされていることを感謝したりすることが肝要で、自分や家族だけの幸せを祈るだけならば、目連さんのお母さん同様、我々も餓鬼界往きかもしれませんね。
お盆のみならず、仏前のお参りでは拝みて自身のお願いをするものでは無いと古い方はおっしゃいます。仏前は自分自身がここで手を合わすことが出来ることに感謝する場。今、自分や家族が生かされていることに対する感謝から、本物の成功や幸福が生まれて来るのです。
一学期中のご厚志有難うございました。夏休み中、何卒お子さんの安全第一でお過ごしください。
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