お釈迦様が悟りを開かれて7年程経った時のこと、お釈迦様が突然弟子たちの前から消える事件がありました。弟子たちは右往左往!その頃の弟子たちは生活のすべてをお釈迦様に委ねていたようでほんの些細な事でもお釈迦様に相談していましたから、その狼狽ようは大変なものでした。
実はお釈迦様、弟子たちがお釈迦様を尊崇するあまり些か主体性に欠けるものが多いことを案じておられたのです。そこでお釈迦様は亡くなったお釈迦様の生母マーヤ様がおられる?利天(とうりてん)というところに3ヶ月も滞在して、弟子たちに自ら考える時間を与えました。
お釈迦様が突然姿を消してパニック状態に陥った弟子たちでしたが、そこは修行者ですから徐々に落ち着きを取り戻し、それぞれに為すべきこと為して、修行に邁進するようになりました。お釈迦様は?利天からこの様子をご覧になり安心して天上より地上へと降り立ったといいます。(ホールのお釈迦様横に飾られている卒園制作はこのシーンを描いたものです。)
お釈迦様が地上に戻るという情報を得た弟子たちは我先にとお釈迦様のもとに向かいます。「百獣の王ライオンに変身すれば、最初にお釈迦様にお目に掛かれるのでは?」「いや!王様の姿になれば一番先にお釈迦様を礼拝出来るはずだ!」などと弟子たちは何故か思い思いのコスプレをしてお釈迦様が降立つサンカーシャという場所に馳せ参じたのです。
お釈迦様は弟子たちの迎えに応じつつもこの弟子たちを褒めることはありませんでした。お釈迦様が言うには最高の出迎えをしてくれたのは、ここの来た者では無く、今の時間も普段通りに修行をしている須菩提(しゅぼだい)という弟子であるとおっしゃったのです。
子供達には経典に登場するお釈迦様の逸話や寓話を題材として話をしています。またホールの絵画も仏教由来のシーンを再現したものが殆どです。園児の皆さんがお釈迦様の教えに触れることにより優しい気持ちや強い心が育まれることを念願します。
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