早いもので一学期も終業式。春に入園した園児の皆さんも徐々に園生活に慣れて来ているようです。夏休みに入ると不動堂のお祭りと盆踊りが開催されます。私が塩釜中央幼稚園園児だった頃の盆踊りは文字通りお盆の法要が終わった夜に本堂前で行われていました。提灯で照らされてはいるものの薄暗い境内で聴く園長先生(と言っても父親)が行う悪い事をすると餓鬼世界という怖い世界に生れ変るという話がとても恐ろしく、悪事はするものでは無いと心に誓ったものです。平成に入ってからはお盆中に幼稚園行事を開催しても園児が集まらないという理由で、盆踊りは不動堂大祭との併催、しかも真っ昼間の開催となってしまいました。お盆の話も朝礼の際にしていますが、明るいと雰囲気が出ません…。
お盆はお釈迦様の高弟目連尊者が餓鬼道に落ちた母親を救う為に、他者に冷淡だった母親の代わりに僧侶や恵まれぬ人々に食事を施した事に由来し、母が救われた事で勇躍歓喜した目連さんのお姿が盆踊りと発展したと言われています。ご先祖様が冥界より現世に帰るというのは日本独自の信仰ですが、都会に出ている人や普段は顔を会わせることが少なくなった親類が、本家や墓前などで出会う光景を見ると現実に先祖が帰り、縁を取り持ってくれているのではと感じる事あります。
我々の努力だけではどうにもならぬ命の継承。これを総括して言うと「先祖」となるのです。私達が誕生し生きていることの不思議に気付く事は幸福への第一歩!是非お盆中はご家族でお墓参りを!
酷暑の折、何卒ご自愛の頂き有意義な夏休みをお過ごしください。
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