早いもので、4月から始まった今年度も終わりを迎え、来月には入学や進級を迎えようとしています。新しい環境に向けて、年長児はこれまで培った思いやりや感謝の気持ちを持って初めての集団生活を終わらせようとしています。小学校に進学しても「報恩感謝」の気持ちを忘れずに新たに頑張って欲しいと思います。
さて、3月の目標は「智慧希望」です。仏教で用いる智慧は一般的に用いる知識の積み重ねである知恵とは区別されるもので、生まれた時から私達にそれぞれ産み付けられている仏の心を意味します。この尊い智慧は自分の中に元来備わるものですが、なかなかこれに気付くのは難しいことです。人間には「私が」「私だけが」「私の方が」という心がありますから、どうしても自分と他人を比べ、優越感を持ったり、劣等感を抱いたりで、自分自身や物事の本当の姿を見ることが出来ません。
何かしらの事物に集中して一所懸命に頑張ることは、この本来有する大切なものに気付く為に、もっとも有効な手段だと思います。今回のおさなごには年長児が語った、大きくなったらなりたいものやしたいことが掲載されています。「サッカー選手になりたい!」や「ペットショップで働きたい!」等、子供達の夢・希望を見るとこちらも心踊るかの気分になりますが、是非園児の皆さんには夢を目標に出来るよう精一杯の努力を期待しています。また、その過程で自分を信じることの大切さと、自分自身という尊い宝に気づいて欲しいと思います。
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