園庭から望む不動堂のソメイヨシノの花芽が膨らみ、東北の地にも本格的な春が訪れたことを教えてくれています。
保護者各位にはお子様方のご入園とご進級に慶多い春をお迎えのことと存じます。
さて皆さんは「しょっちゅう」という言葉の漢字表記をご存知でしょうか?ネットで検索されば簡単に調べられると思いますが、「初中後」が正解です。解釈を見ると「初中後(しょちゅうご)」の音変化か?いつも。しじゅう。」」さらに「初中後」を調べると「物事の初め・中ごろ・終わりの三段階。中世の芸道、文芸論などで使った用語。」(デジタル大辞林)とあります。
実は「初中後」という語句、仏教由来だという説もあります。お釈迦様が35歳で悟りを開いた後に、鹿野苑という場所で説法を行い、修行者とこれを支える在俗信者が生まれ、いわゆる仏法僧の三宝が誕生します。弟子達が布教に足る力を身に付けるとお釈迦様は弟子達に命じます。
「二人して同じ道を行くことなかれ!初め善く、中ほど善く、終わりも善く教えを説くべし!」
この「初め善く、中ほど善く、終わりも善く」が初中後の語源です。常にベストを尽くせという意味ですね。「終わり良ければすべて良し」なんてことを世間では言いますが、お釈迦様によれば、コツコツを日々の努力を積み重ねてこそ最高のラストを迎えられるというのです。
お子様にとって大切な幼少期にその教育に携わる私共はお釈迦様が説く「初中後」の教えを胸間に携え、日々精進して参ります。本年度も何卒宜しくお願い申し上げます。
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