先日、禅宗をインドから中国に伝えた達磨大師のご命日にちなんで達磨祭りを実施しました。達磨祭りと言っても別に御神輿を担ぐわけでも、祝いの宴をするわけでもないのですが、何故か塩釜中央幼稚園では10月5日の達磨忌のことを達磨祭りと呼んでいます…。謎です!
当園の達磨祭りは本堂で達磨大師にお参りし、全園児で坐禅をするというとても静かな祭りです。
年長児は毎月本堂で坐禅に取り組んでいますが、年少組や年中組にとっては生涯初坐禅という経験となる園児も少なくありません。坐禅には「窮屈な姿勢」「棒で叩かれる」という消極的なイメージがあると思いますが、園児の坐禅はなるべく園児が恐れを抱くことなく、本堂で静かな時間を過ごせるように配慮しています。音や刺激に溢れる現代社会において、子供達が短い時間ではありますが、「じっとしている」ことだけでも、とても貴重な機会だと思っています。
さて、坐禅の要点は「姿勢を調える」「息を調える」「心を調える」という3つです。
この中で「心を調える」という事項は姿勢を調え、呼吸を調えた結果にたどり着く状態ですし、呼吸を調える為にもっとも相応しい姿勢が坐禅というスタイルですので、坐禅のもっとも肝心なところは呼吸を調えるという行為に帰着します。
我々は食事や水分を摂取せずとも数日間は生きられるでしょうが、呼吸だけは数分これを断てば死に直結する重要なものです。そのように大切な呼吸ですが、私達は無意識にこれを繰り返すのみで、深い呼吸をすることなどにはそれほど関心を持ちません。
私達は何かしらトラブルに巻き込まれたときや、怒りに心が満たされると呼吸が浅く乱れてしまいます。子供達に月に一度の坐禅でこのような呼吸方法が身につくとは思いませんが、先ずは大人の我々から呼吸を調え、活力ある日々を送りませんか?坐禅会は毎週日曜朝7時から!
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