久しぶりに大雪となりました。少し前の幼稚園では大雪となれば保護者の方々へバス遅延の連絡や、保護者からの問い合わせの対応で職員室は大忙し、私も浜田地域や杉の入り、利府方面など園児を送迎する為にワゴン車を回すことがありました。なんとか大雪の日でも普段通りの活動をという思いで無我夢中でした…。懐かしい思い出です。
さて、全く話は変わりますが、雪の日の庭を眺めると普段に増してその雄々しさを感じるのが松の樹です。四季を通じて緑を湛え、雪を被りながらも凛とした佇まいを見せる松は強い精神や普遍の真理を喩える植物として古くから珍重されます。
臨済宗や曹洞宗などの禅宗は悟りの心境を詩的に表現することがありますが、このようなときに用いられるのが松などの常緑樹です。
「松樹千年の翠、時の人の意に入らず。」
「松に古今の色無く 竹に上下の節あり」
など松に関する禅語は枚挙にいとまがありません。
このように強さの象徴である松ですが、「松枯れ」などの自然現象が問題化して久しく、特に震災の後には松島の島々の松が酷く枯れている状態です。松枯れの原因は従来言われていたような松食い虫だけでは無く、複合的な要因があるそうですが、その一つに土壌の富栄養化があげられます。元来、栄養に乏しい場所に自生する松ですが、我々の生活様式の変化により松樹は燃料や建築材料としての需要が無くなり、結果松林が放置されて土壌が肥え過ぎた為、栄養過多となった松樹は線虫や害虫に対する抵抗力を低下させる結果となったと言います。
何事も「肥え過ぎ」は良くありません…。コロナ渦中の年末年始、ご家庭で過ごすことが多くなるかと存じますが、何卒ご自愛ください。保護者の方々のご健康はお子様方の幸せと直結します!本年のご愛顧に心より感謝申し上げます。 |