中国が唐と呼ばれた時代の禅僧に雲門という人がいます。
雲門さんは弟子に問いました。本日以前のことはもう良い。これから先の日々を如何に生きて行くか一言で答えてみなさい。弟子はお師匠さんに急に言われたものですからドギマギしてしまいます。禅問答の世界は平常心を失ったらアウト!雲門さんは弟子の姿を見て、弟子に代わって答えます。「日々これ好日」
好日はお天気という意味。ですから「日々これ好日」は毎日お天気続きという意味になりますが、言うまでも無く雲門さんがおっしゃっているのは実際のお天気のことではありません。外界の天気に関係なく心はお天気にしましょうという意味ですね。好い悪いは自分の都合で世の中を二分して感じていること。虚心坦懐に物事を見つめ直すと心に引っ掛っていた事が案外それほどでも無かったと思えるものです。日々の心のつっかかりが無ければこれが「日々これ好日」。
とは言え社会生活を営んでいれば想像もしない絶望感に襲われたり、それこそ生命の危機を感じたりすることも可能性としては存在します。その時に「日々これ好日」という心地を保てるかというと私も自信は無いのですが…。先ずは今から「日々これ好日」で生きて行くぞ!という心構えというのが大切だと感じます。自分の将来の理想やお子さんの将来の成功を脳内でビジュアル化し、日々希望を携えてこれに向けた努力をする。これが出来れば既に「日々これ好日」なのかもしれません。子育て、コロナ禍、いろいろ大変ですが精一杯頑張りましょう!
※「日々是好日」と書かれた掛け軸、たまに見かけますよね。上記の通り禅宗の言葉なのですが、本来の読みは「にちにちこれこうにち」です。何か機会がありましたら、周りの方に是非教えてください。 |