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法螺貝 住職の法話

平成十八年十月発行

『 達磨さん 』

十月五日は達磨忌。達磨大師の命日とされる日です。達磨大師は禅をインドから伝えた方として禅宗初祖と称されます。ですから大本山妙心寺などでは一山を挙げた厳格な法要が営まれます。当山の塩釜中央幼稚園では、達磨さんの不屈の精神を学ぼうということで、年少から年長までの全園児が本堂に会して坐禅に取り組みます。

達磨さんは南インド香至国の第三王子としてこの世に生を享けました。達磨さんの父王は篤く仏教を信望しており、僧侶を招いては法話を聞くのを常としていました。あるとき般若多羅尊者という僧侶の法話に感銘した王は、尊者に素晴らしい宝石を与えました。宝石を与えられた尊者は三人の王子達にこれを示し言いました。「さあ王子達よ!どうかな?この宝石に勝るものがあったら言ってみなさい。」すると達磨さんの兄達は言いました。「尊者さま!それは素晴らしいものですよ!色もきれいですし、形も素晴らしい!それに全く傷もありません。その宝石に勝るものはとても思いつきません!」ところが、三番目の王子である菩提多羅、後の菩提達磨大師の答えだけは少し違いました。「尊者さま、確かにそれは素晴らしい宝ですね。しかしどうでしょう、その宝石の輝きは太陽や月の光をかりて光っているだけではないでしょうか?私はそれよりも努力をすれば自ら輝ける人の智慧の方が何倍も素晴らしいと思います。」

般若多羅尊者は幼い菩提多羅の卓見に感心し、後に彼を弟子として育成したのでした。

 
東園寺 所蔵書画

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