盤龍禅礎老師「梅画賛」
盤龍老師の梅画賛。盤龍老師の墨蹟と言えば達磨画賛で、梅画が比較的珍しい作品と言えます。賛は白隠禅師の著作である『毒語心経』からの引用。
「旧年寒苦の梅、雨を得て一時に開く。疎影(そえい)月移り去り、暗香(あんこう)風送り来たる。」
盤龍老師が置かれたのは偈頌の前半で「昨は是れ雪に埋む樹、今はまた花を帯びる枝。困寒を喫すること多少ぞ、貴ぶべし百卉(き)の魁(かい)。」と続きます。『毒語心経』は白隠禅師が『般若心経』に自らの境涯で語句を置いた著作ですが、この偈頌は「是無等等呪」という一節に着けられたものです。