雲居希膺禅師 法語「有陰徳有陽報」
雲居禅師の法語。
『淮南子』人間訓にある「それ陰徳有る者ものは必ず陽報有あり、陰行有る者は必ず昭名有あり。」から引用した「有陰徳有陽報」を大書し、これに雲居禅師が自らの境涯でコメントを着けた作品。
「人間の私語、天の聴くこと雷の如し。暗室の欺心(ぎしん)、神の視ること電の若し。諸悪莫作衆善奉行。」と七仏通戒偈(諸悪莫作 衆善奉行 自浄其意 是諸仏教=もろもろの悪をなさず、もろもろの良きことを行え。おのれの心を清らかにするならば、これぞ仏の教えである。)の前二句で結んでいる。
有陰徳有陽報
人間私語天聴雷如
暗室欺心神視似電
諸悪莫作衆善奉行
把不住軒主
希膺(花押)
陰徳有ば、陽報有り。
人間の私語、天の聴くこと雷の如し。
暗室の欺心(ぎしん)、神の視ること電の若し。
諸悪莫作衆善奉行。