小池曲江居士「老子画賛」
一以貫之 金聲玉振 是謂大成
賢於堯舜 教在六経 道該羣聖
生民以來 未有其盛 明人賛(印譜)
八十九歳の署名がある曲江の老子画賛。曲江八十九歳は弘化三年(一八四六)で逝去の一年前の筆となります。晩年の作品の特徴である人物の丸顔が顕著です。賛も曲江の筆で、明人とは明の儒家、胡纉宗のこと。
胡纉宗(こさんしゅう)
字は孝思または世甫、可泉先生あるいは烏鼠山人と号す。正徳三(一五〇八)年の進士で、治水や軍事に活躍した名官僚であったが、役所の火災の責を負い辞職。讒言を蒙り罰せられた後は著述に勤しむ。嘉靖三九(一五六〇)年没、八十一歳