二十四孝は元代の文人郭居敬(かくきょけい)により編纂されたもので、孝行者で知られる二十四名の逸話をまとめ後世の模範としてものです。老莱子は七十歳になっても父母の為に子供の形をして遊び愚かな振る舞いをしたと伝えられる人です。作品は曲江八十六才と晩年の筆で、老莱子とその両親ともに曲江居士晩年の人物描写の特徴であるまん丸なお顔をしています。父母の後方に見られる鳥の一群部分は軸中の衝立に描かれる鳥と波です。地面に置かれる馬の玩具にも興味を惹かれます。
絹本、本紙サイズ…横 59.5 × 縦 121.5 cm