白隠慧鶴禅師 「面壁達磨画賛」
白隠慧鶴禅師(1685-1768)
面壁達磨 白隠禅師は言わずと知れた臨済宗中興の祖と謳われる方で、現在の臨済宗の法流は妙心寺派に限らず、白隠禅師にたどり着く。正法の源流というと堅苦しいが、白隠は多くの弟子を厳しく指導する一方、数多くの書画を残している。この中には弟子に与えたと思われる作品も残されるが、多くは庶民の求めに応じて画かれたものである。 従来、白隠の書画は画自体の寛容な画風とは相反して難解な内容が多いとされたが、最近の研究では、江戸の流行言葉や芝居の一場面の内容を取り入れたもので、江戸時代の庶民には容易に理解できたものも多数存在していることが認められている。