盤龍禅礎老師「大黒天画賛」
盤龍老師による大黒画賛。大黒天はインドのシバ神の化身であるマハー・カーラを本地とする。カーラは暗黒を意味し、マハーは偉大なる事を表すので大黒と訳された。本邦ではこれが大国主と結び付き、五穀豊穣の神となった。盤龍老師の大黒天画賛は、人気の高い図柄だったと見え、往時は版木で摺られ瑞巌寺より頒布された。この賛は妙心寺元管長である蘆匡道老師の偈頌を写している。
「高く米俵を蹈んで
雲中に身を現ず
一槌纔(わずか)に挙げれば
萬寶七珍
普く世界を雨し
冨を與え貧を抜く」