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法螺貝 住職の法話

平成十五年八月 発行

『 地獄と極楽 』

むかし、あるお坊さんがたくさん坐禅をしたおかげで、六道輪廻の世界を見通す不思議な力を得ました。六道とは地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天の六つの世界であらゆる生き物はその行いに応じて生まれ変わりを繰り返すというのが、インド一般の死生観です。さて、不思議な力を得たお坊さんは、まず地獄の世界から覗く事にしました。すると地獄には経典に説かれているとおり、血の池や針の山があり、獄卒とよばれる鬼たちはこん棒をもって地獄の住人達を追い回します。ふと血の池の傍らを見ると、そこには大きなテーブルがあり、その上にはすばらしいご馳走が盛られています。お坊さんは地獄にもこんなご馳走があるのだと感心していると、地獄の住人たちの夕食が始まりました。地獄の住人たちは身の丈ほどもある長い箸や長いスプーンで食事をしています。あまりに箸やスプーンが長いので、互いにスプーンの柄が向かいの者にあたったり、箸で隣の者を叩いてしまったりと、あちらこちらでケンカが絶えません。なるほど地獄は浅ましいところだと身の毛のよだつ思いのしたお坊さんは、今度は極楽を覗いてみることにしました。

極楽は花が咲き乱れ、蓮池の周りではのんびりと人々がくつろいでいます。ところが蓮池の傍らを見てビックリ!地獄にあったものとまったく同じテーブルがそこにあるではありませんか。そして地獄とまったく同じご馳走と、長い箸や長いスプーンが極楽の食卓にもやはりおいてあります。しかし食事が始まると様子は地獄とは一変しました。極楽の人々は長い箸や長いスプーンで、互いに食事を食べさせあっているのです。地獄ではケンカの道具になっていた箸やスプーンが、ここではかえって人々が仲良く暮らすために役立っているではありませんか。「地獄と極楽は別物では無いな!地獄も極楽も心の中にあるのだな!」お坊さんはそう悟ったそうです。

 
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