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法螺貝 住職の法話

平成二十六年七月発行

「日々を悔いなく」

七月十五日は東園寺先住職精道和尚の命日です。平成六年に遷化していますので、まる二十年が経過します。日月の速やかなることに驚くばかりですが、小衲自身も住職就任二十年、無事に職を務めさせて頂いていること、仏天の加護と拝し、関係各位、そして檀信徒の皆様に深甚なる感謝を申し上げたいと思います。

 二十年前、先々住(祖父)、先住(父)と共に享年六十七才という僧侶としては活動の最盛期と思われる年齢で遷化していることをふまえ、自分自身も余命三十八年と思い寺院の長期的な展望や自分の人生設計を考えて来ましたが、この余命も折り返し地点を過ぎると、自分は本山の役職を歴任した先住に比べてかなり余暇を楽しんでいるし…、運動もしているし…。などと自分を勇気付ける日々であります。

 しかるにかような計画など実は「予定は未定」というもの。いつ果てると知れぬのが我々の人生でありましょう。それだからこぞ、日々に悔いなくと思うのであります。次ぎに記すのは「雲居禅師十悔章」と呼ばれる文章です。当山所蔵、瑞巌寺一〇二世大領義猷禅師の墨跡よりの引用で雲居禅師の十悔章よりも項目が増えています。

 

「少年に動ぜざれば、老いて後ち悔ゆ。壮年に仕えざれば患いて後ち悔ゆ。師に逢い学ばざれば、去りて後ち悔ゆ。賢に逢い交わらざれば、別れて後ち悔ゆ。親に事(つか)えて孝ならざれば、喪(うしな)いて後ち悔ゆ。主に事(つか)えて忠ならざれば、退いて後ち悔ゆ。義を見て為さざれば、過ぎて後ち悔ゆ。危(あやうき)を見て遠ざからざれば、陥ちて後ち悔ゆ。財を得て散ぜざれば、空(うし)のうて後ち悔ゆ。国を得て治ざれば、乱れて後ち悔ゆ。因果を信ぜざれば、招きしとき悔ゆ。菩提を信ぜざれば、死しとき悔ゆ。萬事、一たび失えば、悔ゆとも回らず。君に勧む、平生要(かなら)ず悔い無からんことを。」書画紹介 大領義猷禅師「雲居禅師十悔章」もご覧下さい。


 
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