平成二十六年八月発行
「七十回忌・お盆」
「七十回忌」
今年は昭和二十年に亡くなられた方の七十回忌。戦死戦病没者の方々のご冥福を祈り、平和の礎となられた方々の労苦を憶念し、八月十五日を迎えたいと思っています。
小衲は毎年、八月十五日正午の時間を戦死戦病没者の方々のご冥福を祈り、世界の平和を祈念しつつ読経を行っています。仏教の供養は怨親平等(おんしんびょうどう)でありますから、敵国自国の隔て無く、ひたすらに平和を祈り、お経を読みます。ただそれだけか?と問われれば、それだけなのですが…。
※怨親平等…元来は自分を誹謗する者にも支援する者にも等しく教えを伝えることを言います。鎌倉円覚寺はこの教えに基づき、本邦、元国双方の供養として建立されました。
「お盆」
お盆はお釈迦様の高弟、目連尊者が餓鬼道に落ちた母の為に、三ヶ月の特別な修行を満了し、心清らかとなった僧侶に供養したのが出発点です。目連さんの母が餓鬼道に落ちたには自分の家族以外の者に冷淡であったからだとも伝えられます。かような意味ではお盆こそは自分の先祖だけでは無く、広く世界の安寧を祈り、それを何か行動にするのはとても大切なことです。お盆の期間中は本堂や三重塔のお賽銭はインドの恵まれない方々の為に使用させて頂きます。
是非ご協力下さい。