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法螺貝 住職の法話

平成二十七年五月発行

「心」

 心をば 心の垢と心得て 心のままに心許すな
 最近入手した墨跡に書かれた文言です。「心こそが心の垢と心得て、心を放逸のままにはたらかせぬよう心をしっかり保ちなさい。」というほどの意味でしょうか。
 江戸時代の終わりの頃、西洋の文化と共に地動説が本邦に紹介されたことに不安を感じた僧侶がいたそうです。須弥山世界という宇宙観を持つ仏教側としての教理と相反するからでありますが、もっと根本的なところから観ずれば、仏教者たるもの物事の主体を心に置かねばならぬからであり、我々の肉体を支える軸である大地がふらふら動いては困るということでしょう。
 見聞覚智の中心はまさにそれぞれの心です。世の中がどのように展開し、変化しようともそれを受け取り、どのように捉えるかはそれぞれの心に委ねられます。それだけに仏教では自分自身の心をよく調えることを教えるのです。
 唐の時代に心を鏡に譬え、これを汚さぬようにしっかり磨き続けなさいと言った僧侶がおりました。素晴らしい教えのようですが、まだまだ足りぬとこの僧侶の師匠は訓戒します。これに対し、一介の寺男であった者が「無一物である心がチリやホコリで穢されるだろうか?」というと師はこの境涯を認め後継者としたという有名な逸話がります。
 自分の人生をより良く!子供の幸せの為に!短い人生、幸福を追求することは当然のことです。お釈迦様でさえ「善を求めて出家した。」とおっしゃっていますから、何かしら良いことを願いこれに努力することは仏教的にも正しいことだと思います。
 しかし、ここで注意しなくてはならないのは、その「良かれ」と思う心が果たして本当に良いことかということ。良し悪しが本来無一物である心のホコリとなる現象、ありますね~。
 心が心をだましていないかな?情報過多のこの世の中、落ち着いて自分自身を見つめる時間を持ちたいものです。


東園寺住職 千坂成也 合掌


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