令和二年四月発行
「無事こそ大事」
ついに昨日(四月七日)、政府より緊急事態宣言が発令されました。本来であれば本日、四月八日は降誕会。お釈迦様のお誕生を祝うお勤めがなされる日です。東園寺でも例年は八日に近い日曜日に「花祭りの夕べ」という行事が開催して来ました。しかし、今年は新型コロナウイルス感染症感染拡大防止の為に自粛を余儀なくされました。中止は東日本大震災以来のこと。花祭りの夕べは、今年四〇回という節目を迎え、瑞巌寺の老師に講師をお願いしておりましたので中止はとても残念です。来年は無事に開催出来ると良いのですが…。
さて、新型コロナウイルス感染症という語句を耳にしたのは昨年の暮れからでしょうか…。その頃は中国の一部の疫病で、まさかこれほどまでに世界に感染が拡大するとは夢にも思わぬことでした。県内でも感染者の報告がなされ、他県ではありますが、同じ宗派の僧侶が感染したとか、担当したお通夜の参加者が感染者だった為に僧侶の濃厚接触者と判断された等という話を耳にすると、テレビから聞こえて来る「自分が既に感染しているつもりで、他の方にウイルスを移さぬ様に気を付けましょう」という呼び掛けが現実のものと感じられます。
感染による逝去者の御霊の安寧を祈りつつ、感染者の方々が元気に回復されることを念願したいと思います。
一方、こんな時だからこそ出来ることもある筈です。自分を見つめ直したり、読書したり、意義ある時を過ごしたいものです。この世界的な自粛の日々も我々の一生の大切な時間です。油断せずに精進しましょう!