令和五年十一月発行
「朝三暮四」
「餌として与えるトチの実の分配を朝三つ、夜四つにしよう」猿飼いの親方が猿達に提案すると猿達は餌が少ないとカンカンに怒ります。すると親方、「では朝四つ、夜三つにしようじゃないか!」と提案すると猿達は大喜び!
これは『荘子』や『列子』に見られる、内容を改めずに言葉だけで誤魔化すという意味で用いる、朝三暮四(ちょうさんぼし)という寓話です。まことに馬鹿げた話ではありますが、我々の社会を振り返ると複雑なカラクリを有する朝三暮四という気がしてきます。
ここで政治家や社会の仕組みをどうこう言っても仕方ありませんので申し上げませんが、太陽の光や雨の恵み、吸い放題の空気に感謝し、やがて死すべき命の今あることの有り難さを感じて生きるのが精神衛生上望ましいのでしょうね…。