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法螺貝 住職の法話

平成二十年九月発行

『秋彼岸』

お盆が終わったとホッと安心したら、もう秋彼岸です。彼岸は太陽が真西に沈む春秋のそれぞれの日を中日として一週間にわたり精進潔斎するもので、藤原種継暗殺の関与を疑われ、無実を訴え断食をしつつ不遇の死をとげた早良親王の怨霊を畏れた朝廷が、各国におかれた国分寺の僧侶に春秋の仲月を中日として七日間、金剛経を読ませたのが嚆矢とするという説が有力です。もっとも、彼岸会は数ある仏教国の中でも日本だけで行われることから、元来は太陽崇拝という自然崇拝が、仏教行事となったものであるという説も存在します。

彼岸会という行事の由来を考えると上記の他にも様々な説があるようですが、彼岸という言葉だけを考えれば、あくまで仏教の言葉であり、我々の迷いの世界=此岸に対しての、悟りの世界=彼岸というほどの意味であります。「生死を以って此岸となし、涅槃を以って彼岸と為す。」という一節が大智度論にありますが、これは「今生が此岸」「死後が彼岸」という意味ではありません。涅槃は完全なお悟りという意味であること理解しつつ大胆な解釈をすれば、生き方にあれこれ迷っているのが此岸。自分の道を一所懸命に生きているのが彼岸ということです。

 
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