平成二十三年七月発行
『何の為に生まれたの?』
♪なんのために 生まれて
なにをして 生きるのか
こたえられない なんて
そんなのは いやだ!
今を生きる ことで
熱い こころ 燃える
だから 君は いくんだ
ほほえんで…。
これは、現代人の誰もが一度は耳にしていることであろうアンパンマンの主題歌の一節です。この主題歌については、低年齢児向けのアニメとは主題歌とは思われぬ哲学があると、話題になった事がありますが、こうやって歌詞を抜き出してみると、確かに宗門の一大事=悟りを問いかけるような内容です。興味のある方はインターネットで検索すると歌詞がご覧頂けます。チェックしてください。
「何の為に生まれてきたの?」
これは、聞かれて、簡単に答えられるような問題ではありません。職業選択が自由な現代においては、使命を背負って生まれて来るという概念は希薄ですから、「何の為に生まれてきたの?」と言われてもピンと来ないというのが正直なところ。答えが返って来たとしても、「子孫を残す為だよ!」という生物的な立場からの発想が一般的かもしれません。
実に「なんのために 生まれて、なにをして 生きるのか云々」という問いは、一所懸命に生きて、様々な労苦を乗り越え、自分が精魂を込めて為すべきものに出会ってこそ、初めて「自分はこれをする為に生まれてきたんだなぁ。」という実感が生じ、それが答えとなるのでしょう。
そう考えると「なんのために 生まれて、なにをして 生きるのか…。」これに答えられる人がいたならば、人生最高の幸福を得たと方だと言っても過言ではありません。