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法螺貝 住職の法話

平成二十四年二月発行

『2月15日は涅槃会』


 2月15日は涅槃会。お釈迦様がお亡くなりになった日であると日本の仏教では信じられています。
 齢八十となられたお釈迦様は中インドのマガダ国霊鷲山(りょうじゅせん)から、北に向かって旅を始められます。目的地は祇園精舎のあるコーサラ国でしょうか?或いは故国カピラ城でしょうか?とにかくお釈迦様は途中、体調を崩しながらも、弟子たちに支えられ自らの足で布教の旅を続けます。
 お釈迦様の最後の説法として知られるものに、「法燈明 自燈明」(ほうとうみょう じとうみょう)があります。これは実際には死の三カ月程前に仰った言葉で、長年お釈迦様の侍者を勤められたアーナンダという弟子に対し訓戒されたものです。自らの死期を悟ったお釈迦様は「私は三月後にこの世を去るであろう。」とアーナンダに告げます。すると、まだ修行半ばであったアーナンダは泣いてお釈迦様にもっと長生きして欲しいこと、何時までも娑婆世界留まり、皆を救って欲しいと懇願します。これに対し、お釈迦様は、「私は今まで説いて来たではないか、命あるものは必ず滅す。私の肉体とて、同じ事。私の死の後は私の教えをよりどころとしなさい。そしてよく努力して調った自分自身をよりどころとしなさい。」と教えられました。
 「法燈明 自燈明」たった一つしかない命、限られた人生、私達は与えられたこの人生をより良く、向上を目指して生きる責務があるのです。私達の命は多くのものに支えられ育まれています。お釈迦様の教えの根幹は、人間というものは、いつか必ず死んでしまうという事実を直視し、日々を無駄にせぬように生きると言う事に尽きます。東日本大震災からもう直ぐで1年。日々を前向きにそして楽しく過ごせるよう精進したいものです。

 
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