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法螺貝 住職の法話

平成二十四年十二月発行

十二月八日は成道会

 

十二月八日は成道会、お釈迦様がお悟りを開かれた日であると日本の仏教では信じられています。
 二十九歳で釈迦族の城を出て、修行者となられたお釈迦様は伝統的なインドの瞑想法を取得しましたが安心を得ることは出来ず、さらに苦行で自ら肉体を酷使し、これにより瀕死の状態となりますが、心の闇を晴らすことは出来ませんでした。
 お釈迦様は苦行で覚ることは出来ないと諦め、スジャータという女性が献じた乳粥で体力を回復させ、少年時代に行い、この上ない心地良さを体験した坐禅を思い出しこれに取り組みました。
 経典ではお釈迦様が坐禅を始めると、悪魔の娘達が色仕掛けでこれを邪魔しようとしますが、お釈迦様は身動ぎもしません。次いで悪魔達が弓や槍等の武器でお釈迦様を襲いますが、それらの武器もお釈迦様の身体近くに来ると、すべて花に変わってしまいます。悪魔が登場した際、お釈迦様の事をその誕生以来、ずっと警護して来た梵天と帝釈天は驚き、お釈迦様の許を去ってしまいます。
 悪魔の娘、悪魔、逃げ去る神々、これらはすべてお釈迦様の内面を表現したものです。楽を求める心、苦痛から逃れんとする心、そして何ものかに頼る心、これを超越し泰然自若としたところにお釈迦様は悟りを見出したのです。
お釈迦様のような立派な方だからこそ、立派なお悟りを開けたというのはもちろんなのですが、私達も幸せな人生を送ろうとするならば、お釈迦様の成道直前の心境は大いに参考になると思います。
 「楽を求め過ぎず、苦を甘受し心動ぜず、他を頼りとして盲従しない。」如何でしょうか?

 
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